Moldex3D Studioはより便利な平面度測定機能を提供します

Moldex3D UXデザイナー 黄智揚

実際の製造プロセスにおいて、製品品質の評価に平面度がしばしば用いられます。コネクタ表面の平面度が高すぎる場合は、製品のそり変形が深刻であることを示し、使用時に表面の金属端子に接触不良が生じる可能性があります。携帯電話の場合、内部部品の表面平面度が高すぎると取り付けスペースの不足や部品同士の干渉、部品のゆるみなどの問題が生じる可能性があります。レンズモジュールの取り付け面の凹凸は、カメラ機能の撮影品質に影響します。ヘッドアップディスプレイリフレクターの蒸着には、蒸着プロセスにおける製品の変形を抑制するため、治具の平面度が求められます。このことから製品製造において、平面度予測(特に製品設計初期段階における)は非常に重要な意味を持つと言えます。

平面度の計算方法は次の通りとなります:最小二乗法で指定された領域の変形後の近似平面を求め、次に近似平面に平行かつ測定領域を完全に含む2つの平面を見つけます。上記の条件を満たす最小距離の2つの平面距離が測定領域の平面度となります(図1)。平面度は平面に対するそり変形の影響を測定するのに使用され、過度の変形による製品不良を回避し、将来の量産時における潜在的なリスクを軽減します。製品と他の物体との接触面や対応部品の取り付け面の平面度測定値が高すぎると、平面の変形が深刻となり、製品を水平に配置できなくなったり、組付け不良が発生したりする可能性があります。

図1 平面度の定義

Moldex3D Studioは平面度測定機能をサポートしており、製品設計初期段階で平面度が基準を満たしているかを評価し、製品歩留まり率の向上や金型修正コストの削減を実現することができます。自動車用アンテナキャップを例に挙げると、製品フレームを平面に貼り合せる場合、フレームの平面度を測定してフレームのそり変形が許容範囲内であることを確認することができます(図2)。アンテナキャップがスタッドボルドで平面に固定されている場合は、すべてのスタッドボルト表面の平面度を測定して、各スタッドボルトの平面度が一致しているかを確認し、接触面が平面から離れすぎないようにすることができます(図3)。

図2 アンテナキャップフレームの平面度測定

図3 アンテナキャップスタッドボルトの平面度測定

Moldex3Dの変形機能(Deformation)を使用して変形倍率を拡大し、平面度の変形傾向の詳細を確認することができます(図4)。Moldex3D Studioの流動解析と便利な平面度測定機能により、各Run(解析結果)で予測したそり変形の平面度を比較することができます(図5)。これにより、製品品質に最適な成形パラメータをスピーディに特定し、製品の生産におけるコストの低減とリスクの軽減を効果的に行うことができます。

図4 Moldex3Dの変形機能を使用した平面度の変形倍率の拡大

図5 異なるパラメータによって生じる平面度の比較

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