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Q: 2013年の Moldex3D グローバルイノベーションタレントコンテストに受賞された感想をお聞かせください。
Likai Li: 我々がオハイオ州立大学で行ってきた研究を紹介する機会を与えられて、本当に嬉しく思っています。この賞をいただけるようになり、非常に興奮しています。我々がこのプロジェクトに費やした時間や努力が認められました。我々はこれからも、製造分野のために貢献していきたいと思います。
Q: このコンテストに応募された動機をお聞かせください。
Likai Li: 私がこのコンテストに応募しようと思ったのは、私の研究を研究者達と外部コミュニティと共有したかったからです。これまでの学界という領域を拡大し、多くの人に研究成果を公表し、我々の貢献を知らせたかったのです。
Q: 製造工程の最適化にMoldex3D を使用しようと思ったきっかけは何だったのですか?
Likai Li: 以前からMoldex3D については予備知識がありました。Moldex3D を使用すれば実験コストを削減できることを知っていました。実際の実験では、その結果がどうなるかは分かりません。しかしMoldex3Dを使用すれば、キャビティ内のプラスチックの流れを可視化できるようになります。
Q: このプロジェクトでの一番の課題は何だったのでしょうか?何か難題はありましたか?また、それをどのように克服されましたか?
Likai Li: 私のプロジェクトは光学理論と射出成形工程を結びつけるものでした。特に、光学現象に及ぼす影響を解明するのが難しかったです。我々は、光学に影響を与える射出成形工程のファクタを追及しました。 我々は成形現場と光学技術者の仲介役として、得られる情報をいかに光学理論に適用させるかに尽力しました。通常、屈折率が均一分布でしかもレギュラージオメトリならば光学理論を適用できます。不均一な屈折率分布と変形ジオメトリを組み合わせることは、非常に難しかったです。最終的に全てのファクタを含む手法を探し出すことで、この問題を解決しました。その手法を用いて光学収差を計算することができました。
この研究プロジェクトの最大の価値とは、シミュレーションを用いて光学精度を保持しつつ、製造コストを削減できることを示したことだと思います。
Likai Li 氏による研究プロジェクトのプレゼンテーション (Moldex3D North America Open Houseにて)
Q: この研究プロジェクトの最も大きな価値とは何でしょうか?
Likai Li: 通常、プログレシブアディションレンズ(累進多焦点レンズ)はキャスティング(鋳物)で製造されます。射出成形では、不安定なファクタが多すぎます。この工程にシミュレーション解析を行うと、このような不安定ファクタが検出され、結果的にこのような問題を最小限にすることができます。この研究プロジェクトの最大の価値とは、シミュレーションを用いて光学精度を保持しつつ、製造コストを削減できることを示したことだと思います。
Q: 今後の計画についてお聞かせください
Likai Li: 我々はさらにこの研究を進め、最終的には工業化したいと思っています。現在はまだ研究レベルです。今後は工程全体を改良していけば、産業的な可能性は大きいと確信しています。