「 我々は、もはや推測といった不確かさから解放された。 Moldexの視覚化機能が現実のイメージとして、今まで不明だった現象を明らかにしてくれた」というのはMr. Hsueh, CHIMEI氏の言葉です。
台湾のアンバサダーホテルで開催された横井秀俊、東大教授の「射出成形における視覚化解析について」の講演は、大成功を収めました。 世界各国、様々な経済部門からの参加者は300名に達しました。
横井教授の研究部門は、機械工学、電気・電子工学、材料工学です。また横井教授の現在取り組んでいる研究テーマは、超高速・超薄肉射出成形と射出成形の視覚化解析、ICパッケージ成形の試験的解析についてです。
2000年には、横井教授は「半導体パッケージングにおけるダイパッド挙動の解析-ホール素子によるダイパッド移動計測手法の提案」を出版し、IEEE Transactionsに関連記事を掲載しました。また横井教授は横井研究室でパナソニック、東芝、三菱、3Mといった有名企業と協力し、研究を進めてきました。
今まで、プラスチック成形工程はパンドラの箱にも喩えられるほど、潜在的問題を予測することが不可能で、試行錯誤に多くの時間を費やすものだと認識されてきました。
しかし、「解析の視覚化」の実現がこの問題を劇的に変化させたといえるでしょう。
横井教授の講演に先立ち、Moldex3Dの社長であるVenny Yang博士が、「解析の真の視覚化とバーチャル視覚化の違い」について、導入的なスピーチを行いました。
まさにこの講演会には現在の企業競争力を増加させる重要な知識が盛り込まれていました。
バーチャル視覚化というのは、CAE シミュレーション技術において別の内容を意味する言葉です。
これは生産コストを削減するために、高精度なシミュレーショングラフと結果を用い、製造フローを把握するためのものと言えます。
市場の多くのソフトウェアのうち、Moldex3D は射出成形のための高精度な真のCAE を提供しています。
一方、解析の真の視覚化はその重要性が認識され、もうひとつの主流的な方法として考えられるようになりました。
真の視覚化は動画を用い、これから現実的結果を得ることが可能ですが、導入には大きなな投資が不可欠なため、装置を購入できる研究者は限られています。横井教授もその一人でした。
横井教授は、「1秒間に百万コマを撮影できる超高速ビデオカメラの出現は、今や不可解だった成形現象の視覚化を可能にした」と語りました。横井教授の講演で、スプルー内部のジェッティング現象を可視化するという初めての試みを発表しました。
このジェッティング現象は、LCP 製品のはんだ付けプロセスの後にブリスターを引き起こす原因になります。
さらに1ゲートでの流動挙動は、超高速射出条件下で障害ピンを使用したLCP 製品の成形の場合だけではなく、サブマリーンゲート通過後のPSメルトのジェッティングとバウンディング現象も可視化します。
講演の後のフォーラムでは、横井教授と聴衆の間で活発な意見交換がなされ、彼の研究に関する質問も出されました。台湾の優れたホットランナー提供企業であるAnn Tong Industrial社のMr. Linの言葉を紹介します。
「視覚化は成形工程を理解する新たな手法を我々に提供しました。これにより微細現象を捉えることが可能になりました。
この技術は、間違いなく我々のビジョンを広げ、製品向上を効率的に実現することが可能になるだろう」
高速に変化する現代では、我々は絶えず新しい技術を吸収して行かなければなりません。
真の視覚化とバーチャル視覚化の両方をマスターすることが、この産業で企業の競争力をつける唯一の道です。
Moldex3Dの行っている国際的な講演ツアーは研究者とメーカーに、知識の共有と、国際的視野を養う機会を提供します。 Moldex3D は今後もユーザーにクラス最高のサービスと最新情報を提供し続けます。