Moldex3D研究開発部門シニアエンジニア 范友誠 |
CADソフトウェアNXのMold Wizard (MW-Runners)は、ユーザーのニーズに応じた完全なランナーモデルが作成できる便利なツールであり、Moldex3D SYNCの統合機能により、NXプラットフォームで引き続きこのモデルのメッシュを作成することができます。高品質なメッシュをすばやく自動的に作成することはできますが、ランナー内部の複雑なフローと熱挙動をシミュレーションするには、より高度なメッシュ構造が必要となる場合があります。
Moldex3D SYNCでは、Mold Wizardで作成されたランナーに構造メッシュを作成する機能を提供しています。Mold Wizardで作成されたランナーにランナー属性を指定すると、メッシュ作成ダイアログボックスのオプションから、ランナーの構造メッシュの作成を有効にすることができます。
操作手順
制限事項:
- この機能はBLMメッシュタイプにのみ適用されます。
- ランナーはMW-Runnerとブーリアン演算を組み合わせて作成され、その形状パラメータを保持して読み返す必要があります。
- ランナー形状が円形断面の場合、複数ガイド(形状設定時に複数のガイド線を設定)を持つ形状をサポートし、他の形状の断面の場合、1つのガイド(形状設定時に単一のガイド線を設定)を持つ形状のみをサポートします。
- メッシュ作成において、データの識別・変換後に、メッシュ接続の制限により、メッシュの作成に失敗することがあります。その場合、Structure Meshing for Runnerを無効にし、代わりにBLMを使用してランナーメッシュを作成することができます。
ステップ1:
Moldex3D SYNCでランナー属性にランナーを指定し、そのランナーが識別できる場合、Generate MeshのダイアログボックスのMesh TypeでBLMを選択すると、Structure Meshing for Runnerのチェックボックスが表示されます。
注:メッシュタイプがeDesignの場合、またはランナーが識別できない場合、ダイアログボックスにStructure Meshing for Runnerのチェックボックスは表示されません。
ステップ2:
Structure Meshing for Runnerにチェックを入れてメッシュを作成すると、作成されたメッシュはバックグラウンドで自動的にラインランナーに変換され、構造メッシュが作成されます。
メッシュの作成に失敗した場合、またはBLMでランナーメッシュを作成する場合は、Structure Meshing for Runnerのチェックを外して再度メッシュを作成すると、ソフトウェアによってAuto Mesh Sizeに対応したメッシュサイズでメッシュが作成されます。