業界の課題
ICパッケージとは、物理的損傷や腐食を防止するために、樹脂成形プロセスにおいて集積回路チップとエポキシ樹脂封止材料(EMC)を一緒に封止する作業を言います。精密設計された最新電子部品では、エポキシ樹脂封止材料の複雑な化学レオロジー以外にも様々な課題や不確定要素が発生します。チップの樹脂封止における一般的な欠陥には、ワイヤースウィ-プ、パドルシフト、パッケージの変形などがあります。
Moldex3Dのソリューションとメリット
Moldex3DのICパッケージモジュールでは、パッケージプロセスにおける複雑な物理現象を解析し、設計とプロセスの最適化に役立つ包括的3Dソリューションを提供します。Moldex3DのICパッケージでは、パッケージプロセスにおける様々な作業を確認することができる完全な分析ツールを提供しており、熱硬化性樹脂の充填プロセスと硬化プロセスおける様々な特性(そり変形、ワイヤースウィ-プ、パドルシフトなど)を可視化することができます。
• 製造コストを削減し、設計サイクル時間を短縮するための、パッケージや金型設計の検証と最適化。
• 成形プロセスにおける、複雑な流体構造の相互作用と画期的なICパッケージプロセスのシミュレーション主導デザイン。
Moldex3Dは重大な問題を解決する
パッケージングの問題
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課題
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解決策
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- IC業界ではより薄くより小さなサイズのパッケージが常に求められています。フリップチップ技術はほかの高密度パッケージと比較して非常に有利であるにもかかわらず、その急速な発展に伴い、成形性能の確保と製品不良の最小化や、バンプピッチ、ブラケット高さ、パッケージの厚さ、成形後の材料高さをより薄くするなどの大きな課題に直面しています。
Moldex3Dはアンダーフィリング中に派生するエアトラップを精確に予測することができます。
- IC業界ではより薄くより小さなサイズのパッケージが常に求められています。フリップチップ技術はほかの高密度パッケージと比較して非常に有利であるにもかかわらず、その急速な発展に伴い、成形性能の確保と製品不良の最小化や、バンプピッチ、ブラケット高さ、パッケージの厚さ、成形後の材料高さをより薄くするなどの大きな課題に直面しています。
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- Moldex3Dの充填解析では、多くのDOEを必要とせずに製品不良を減少させ、プロセス全体の最適化を行います。この充填シミュレーションにより、実際に製造する前に重要な問題を見つけ出し、設計から製造までのサイクルを効果的に短縮することができます。また、シミュレーションツールにより、アンダーフィリング、キャピラリーアンダーフィリング、圧縮成形など様々なプロセス解析が行えます。
キャピラリフローのシミュレーション、圧縮成形フロー挙動のシミュレーション
- Moldex3Dの充填解析では、多くのDOEを必要とせずに製品不良を減少させ、プロセス全体の最適化を行います。この充填シミュレーションにより、実際に製造する前に重要な問題を見つけ出し、設計から製造までのサイクルを効果的に短縮することができます。また、シミュレーションツールにより、アンダーフィリング、キャピラリーアンダーフィリング、圧縮成形など様々なプロセス解析が行えます。
Wire sweep / Paddle shift
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課題
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解決策
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- ICパッケージプロセスのエポキシ樹脂工程における典型的な応力問題として、ワイヤースイープとパドルシフトがあります。樹脂のメルトフローによって生じる粘性抵抗により、ワイヤースイープが発生し、不均一な荷重からパドルシフトなどの問題が引き起こされます。
図に示すように、ワイヤーの位置はさらに近くなり、ワイヤー変形後の状態は実寸のメッシュで表示されます。また、ほかのワイヤーと接触している場合には赤色で表示され、その他のワイヤーはそのままの色で表示されます。
- ICパッケージプロセスのエポキシ樹脂工程における典型的な応力問題として、ワイヤースイープとパドルシフトがあります。樹脂のメルトフローによって生じる粘性抵抗により、ワイヤースイープが発生し、不均一な荷重からパドルシフトなどの問題が引き起こされます。
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- Moldex3D はワイヤースイープ予測機能とワイヤースイープインデックスの2つの解析結果を提供します。これによりユーザーは加工条件の設定、材料の選択、リードフレームレイアウトを確認することができます。また、充填、構造解析を統合したパドルシフト解析や後処理などのテクノロジーによる、パドルシフトへの包括的なソリューションを提供します。
充填割合45%時のメルトフロントの様子
- Moldex3D はワイヤースイープ予測機能とワイヤースイープインデックスの2つの解析結果を提供します。これによりユーザーは加工条件の設定、材料の選択、リードフレームレイアウトを確認することができます。また、充填、構造解析を統合したパドルシフト解析や後処理などのテクノロジーによる、パドルシフトへの包括的なソリューションを提供します。
ポスト・モールドキュア
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課題
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解決策
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- ポスト・モールドキュアプロセスでは、架橋反応によってEMCが収縮し、それと同時に粘弾性挙動による応力緩和が発生します。また、封止されたユニットの各要素の熱膨張係数が異なるため、パッケージプロセスにおいてそり変形が発生する可能性があり、そり変形が深刻な場合には、内部の微細構造に損傷や欠陥が発生することがあります。
ポスト・モールドキュアプロセス終了時にIC試験片をオーブンから取り出し、室温まで冷却した後のZ方向変位のシミュレーション結果は0.354mmで、実験結果と非常に近い値となっています。
- ポスト・モールドキュアプロセスでは、架橋反応によってEMCが収縮し、それと同時に粘弾性挙動による応力緩和が発生します。また、封止されたユニットの各要素の熱膨張係数が異なるため、パッケージプロセスにおいてそり変形が発生する可能性があり、そり変形が深刻な場合には、内部の微細構造に損傷や欠陥が発生することがあります。
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- Moldex3Dのポスト・モールドキュア解析では包括的なシミュレーション結果を提供します。これを利用することでユーザーは潜在的な変形問題を予測することが可能になります。Moldex3Dは一定圧力下でのポスト・モールドキュアプロセス(ユニットがオーブンに入れられた時から室温に冷却されるまで)の温度とキュアリングの変化を考慮し、高精度なそり変形予測を提供します。