自動メッシュマッチング機能によるマルチコンポーネント成形の解析精度向上事例

マルチコンポーネント成形(MCM)プロセスは、金属プレス部品、ブッシング、電気機械部品、ろ過材、そのほかの部品を素早く結合させることができ、インサート部品を適切に配置することで1つのプラスチック製品に仕上げます。 Moldex3Dのプリプロセッサツールにより、部品、インサート部品、その他インサート成形に用いる成形コンポーネントのメッシュを適切かつ自動的に生成可能です。

より良い解析結果を得るためには、部品とインサート部品の接触面のメッシュが一致していなくてはなりませんが、最新バージョンのMoldex3D R14では、部品とインサート部品の接触する面が不一致(ノンマッチング)である場合でも解析ができます。また、R14のMoldex3D Designer BLMはメッシュを自動で生成するため、メッシュ処理にかかる工数を大幅に短縮することができます。 以下にてノンマッチングメッシュ処理の手順について説明します。

1. Step 1でキャビティとインサート部品をDesigner BLMにインポートします。 それぞれのコンポーネントをダブルクリックして属性を設定します(プラスチック部品は黄色、インサート部品は赤色で表示)。 次にStep 2Step 3でランナーと冷却システムを含むMCMモデルを構築します。 この作業は慣用射出成形(IM)と同様です。Step 4で節点密度とBLMパラメータの設定を行い、続いてメッシュを生成します。

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2. メッシュ生成の前に、Options > Model propertiesからSwitch to Auto-Grid mesh when cooling system solid mesh generation fails(冷却システムのソリッドメッシュ生成失敗時にオートグリッドメッシュに切り替え)のチェックボックスを必ずオフにします。このようにしてDesigner BLMがプラスチック部品とインサート部品の接触面にマッチングメッシュを生成できるようにしておきます。

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3. properly-match-the-mesh-elements-of-multi-component-molding-to-attain-high-accuracy-analysis-4 ボタンをクリックしてメッシュの生成を開始します。Designerがサーフェースメッシュの生成を完了させると、続いて接触面マッチング機能(Match contact faces)により自動的に接触面のメッシュとのマッチングが行われます。

注1:サーフェースメッシュに大きな欠陥がない場合やユーザーがメッシュ生成時に停止ボタンを押さなかった場合は、Generateボタンをクリックすると自動的にすべてのメッシュが生成されます。マッチング前のメッシュは異なる色で表示されるため、マッチング前後の違いを容易に判別できます。

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注2:サーフェースメッシュに重大な欠陥が見つかった場合には、プログラムが停止し、Fix/Improve Surface Mesh(サーフェースメッシュの修復/改善)ツールを使って手動でメッシュの修復を行うかどうかを確認します。 この時サーフェースメッシュ情報でノンマッチングメッシュ数を確認することができます。 ユーザーは、ノンマッチングメッシュの修復を行わずに、次のステップで自動修復を行うこともできます。 メッシュの重大な欠陥の修復後、再度Generateボタンをクリックしてメッシュ生成を再開します。

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4. サーフェースメッシュのマッチングが完了すると、Step 4のプラスチック部品とインサート部品のソリッドメッシュ生成が完了します。 Step 5でエクスポートしたソリッドメッシュモデルは後の解析に使用できます。

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