なぜ射出圧縮成形(ICM)シミュレーションを使用するのでしょう?
射出圧縮成形は、射出成形と圧縮成形の2つの技術を組み合わせた成形技術です。充填段階では、金型は完全に閉じられず、溶融材料が注入された時点で、型締め機構が起動して金型が完全に閉じられます。その結果、金型表面がキャビティ内のメルトに向かって押し込まれ、充填プロセスが完了します。
射出圧縮成形 (圧縮モード)
射出圧縮成形プロセスは従来型の射出成形の利点を持つだけでなく、微細構造の転写性の向上、及び流動距離と壁厚比の短縮などのさらなる効果を生み出します。けれども、完全な製品を製造するには、その他のプロセスパラメータの細かな調整が必要となります。例を挙げると、圧縮時間が遅れるとメルトが金型パーティングラインに浸透しやすくなり、圧縮時間が早いと充填の不完全やショートショットが発生することがあります。そのため、ICMプロセスを成功させるには強力なシミュレーションツールが不可欠となります。
(a) 従来型の射出成形 (b) 射出圧縮成形
課題
- 装置や金型にかかる余分なコスト
- モールドフラッシュの事前検知
- フロー方向が深い製品を適用しない
- 圧縮時間、圧力、速度などの様々な成形条件の編集
Moldex3Dのソリューション
- フロー、保圧、冷却、そり変形などのプロセス全体のシミュレーション
- 速度ベクトル、繊維配向、圧力分布、垂直流路圧、型締め力などの結果を可視化
- 圧縮時間間隔や遅延時間などの成形条件の最適化
- 分子配向、収縮、そり変形、残留応力の予測
- 金型内への射出と圧縮工程の可視化
- 成形サイクルの短縮と生産コストの削減
- 排気設計と転写性の改善
速度とベクトル分布
業界への応用
光学、自動車、電子、医療、消費者向け製品
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