金型補正モデルのエクスポート

金型補正手法は、成形工程で一般的に用いられる成型品の収縮補正技術です。予想される変形値に基づき、収縮後の成形品の最終寸法が公差を満たすように、金型の寸法を実際の製品体積よりやや大きく設計します。しかし、成形工程の複雑さやその部品に対する変形の影響などにより、成形後の寸法変化は容易には把握できず、また適切な補正値を決定することが困難です。この問題に対応するため、Moldex3Dは異なる形式のSTL変形モデルのエクスポートを提供しています。さらにNX Global変形機能と組み合わせることで、金型補正が可能になります。

変形モデルのエクスポート方法と金型補正の実行手順を以下で説明します。

Step 1.  Moldex3Dで反り変形解析を実行します。続いて、Set Warpage Scale から反り範囲設定を行います。Export Deformed Model Option 

をクリックして、反り変形結果をエクスポートします。ここで出力ファイル形式を選択します。選択できるファイル形式はSTLASCIISTLBinaryCATIA RSOおよびNX Global Deformation形式です。

NOTE出力ファイルは変形情報を含むサーフェースメッシュのデータです。CADカーネルは以下の通りです。変形後の幾何形状プロファイルを取得するための変換処理を以降で説明します。

  • *Warp.stlファイルの出力形式はSTLASCIIまたはSTLBinaryです。
  • *Warp.rsoファイルの出力形式はCATIA RSOです。
  • *Warp.csvファイルと*Warp_Deformed.csvファイルの出力形式はNX Global Deformation

Step 2.  XYZ方向に異なる変形補正率を用いて反り変形範囲を定義します。金型補正モデルには、Reverse deformation direction(逆変形方向)にチェックを入れます。ファイル名とフォルダパスを指定し、 をクリックしてファイルをエクスポートします。

NOTE逆変形方向にチェックがない場合にはスケール= 1.000となり、反り変形後の実際の形状がエクスポートされます。

Step 3. NXユーザーインターフェースから、Menu>Edit>Surface>Global Deformationと進み、Global Deformation機能を起動します。Defined By(定義オプション)セクションでPoint from File(ポイントデータファイル)、Product Shape(製品形状)でSelect Sheet Body(シートボディ)を選択します

Step 4. *Warp.csvファイルと*Warp_Deformed.csvファイルをインポートします。最終的なボディ形状をCompensatedに設定し、Deformation Factor(変形係数)を1.00に設定します。続いて、Show Result(結果表示)とOKをクリックします。

Step 5. File>Export>Export optionsの順に進み、変形モデルをエクスポートします。ファイルの種類とSelected Objectsを選択し、Sheet Body of Global Deformation(シートボディのグローバル変形)をクリック、最後にOKをクリックしてエクスポートします。

Step 6. CAD変換と、エクスポートした際の画面は以下の通りです。


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