BLM (Boundary Layer Mesh)
境界レイヤーメッシュ(Boundary Layer Mesh, BLM)は射出成形に最適なモールドフローのメッシュ技術のひとつです。Moldex3D では、BLM作成ツールを使用して、メッシュを実体化し、また作成されたメッシュはBLM (Boundary Layer Mesh)と呼ばれます。関連のBLMパラメーターは全てインターフェースに適用され、ユーザーの必要に応じて調整することが可能です(例:メッシュサイズ、境界メッシュの層数、境界層の移動量…など)。強化メッシュの作成により、ユーザーは異なるメッシュ形態をPart、Part insert、ランナー、冷却管を含む各種属性に引用することが可能となります。そのうち、BLMでは正四面体(Tetra)及び境界レイヤーメッシュ(BLM) 1~5層のメッシュ形態をサポートしています。使用時にはあらかじめ値を設定すると、プログラムが自動で適した表面メッシュサイズを決定し、その後、三層のプリズム(Prismatic)メッシュを作成します。最後に四面体(tetrahedral)メッシュを使用し、余った内部の空間を充填します。予想される状況下では、メッシュの実体化の厚さに関して、メッシュの層数は最少で七層、かつ必要に応じて最多で十一層まで調整可能で、より精確な解析が可能となります。
それぞれ異なる境界レイヤーメッシュのパラメーター設定
モールドベースとマルチコンポーネント成形(multi-component molding, MCM)シミュレーションの応用においては、PartとPart insertの境界面における実体化メッシュのノードは連結する必要はありません。並びに充填、保圧、冷却と反りを含む標準的な全解析シミュレーションを実施することが可能です。ユーザーはメッシュのPre-processにかかる労力と時間を短縮することが可能です。また、境界面上の連続結果をSolverで処理することが可能となります。